建築物

高炉セメントの建築工事への利用

日本建築学学会の取り組み

日本建築学会は、建築物の低炭素化を目的に、2022年11月に建築工事標準仕様書JASS5を大改定し、構造体に要求される性能として、新たに「環境性」を規定しました。

  • 環境性は 環境性能の定量化を目的に導入されたもので、副産物やリサイクル材の使用量に応じて、等級0から等級3までの4段階で部材毎に評価。例えば、ポルトランドセメントの低炭素性は“等級0”で、高炉セメントC種は“等級3”と評価。
  • 混合セメントの有効活用を推進するため、高炉セメントC種およびC種相当品についても具体的な施工要領(養生期間、型枠脱型時期等)を明記。

自治体の高炉セメント積極活用事例

  • 福岡県は、公共建築のCO2削減を目的に、2025年度より県発注の営繕工事に関しては、基礎部材を対象に、高炉セメントB種を標準仕様とすることを発表しました。
    福岡県報道発表内容
  • 東京都は、建築保全部発刊の「構造設計指針・同解説」(2023年4月改定)にて、環境性を配慮し、基礎構造物に積極的に高炉セメントを活用することを明記しています。

同指針「3.1構造材料の種類等」解説部記載内容)
以下に示す様な低炭素建築構造材料を積極的に使用していく。

  1. 鉄筋コンクリートに使用する杭・地下躯体部において、JASS5(2022)の要求性能の環境性における低炭素等級2を目標として、セメント結合材として高炉セメントB種の使用
    東京都構造設計指針

建築物環境計画書制度を導入した東京都やCASBEE(建築環境総合性能評価システム)を導入した自治体(全国25自治体)では、建築物の環境配慮を評価して、一定レベル以上の評価ポイントとなった建築物を行政面で優遇する制度を有するところがあり、高炉セメントの使用は重要な評価ポイントとなっています。東京都建築物環境計画書制度で公表されている3,582件の建築物件中920件(26%)で高炉セメントが使用されています(2022年4月、当協会調べ)。

(東京都内の建築における高炉セメントの使用状況(PDF:759KB))